いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2002-01-01から1年間の記事一覧

「自由」ということについて

2002/8/7(水)晴れ。 どこにまぎれてしまったのかと思っていたアレナスの『夜になる前に』が見つかったので、ふたたび読み始める。ごく素朴に、「自由」ということについて考えさせられる。警察国家キューバでは、作家であること、ホモセクシャルであること…

ふたたび夢の話

小高い丘になった公園。 丘の頂上には、石垣が詰まれた上に、灯台に置くような大きなライトがすえつけられている。「世界を照らす光」だそうで、東半球側と西半球側にひとつづつ割り振られている。 俺はそのうちのひとつにとりつき、世界が照らし出される様…

施行まであと7日:住基ネットを考える その1

02/07/29(月)22:23:36 8月5日に、日本国民全員に11桁の番号が振られる。この日から、『住民基本台帳ネットワーク』(住基ネット)の運用が開始されるのだ。わたしとしては、「民主主義」という多数決原理の政治思想を無前提に根拠としてこの"背番号システム"…

たったひとりで歩む友の姿を

02/07/25(木)11:07:26 晴れのち雨20年来の友人Sと落ち合う。 同じ東京に住んでいて、顔をあわせるのは、実に1年半振りくらいである。新宿の某テックス・メックス料理屋を目指すが、水曜日にもかかわらず長蛇の列。みんなめざといな。Sは音楽家。インデペンデ…

男は夢を見た

02/07/21(日)晴れ。01:35:51 男は夢を見た−−ブラジル人の友人が国に帰ることになった。 「結局、一度もいっしょにサッカーしなかったね」 「まぁ、いつの日か、ということで」 「元気で」 「元気で」 バスの見送り。喉が渇いていた。確か麦茶を入れたボトル…

アレナスを読みながら

2002/7/18(木)晴れ。 アレナスを読みながらわたしの読書のしかたは、極端に浮気性である。飽きっぽいというか、気が多いというか、一時期に何冊も平行して読んでいるということが多い。そうしてそのうちの何冊かは結局、最後まで読まれず終いである。ある…

多様性なんていらない

2002/7/8(月)晴れ。 梅雨の中休みということか、一昨日から暑い日が続く。暑っくるしい。電車の中で、ひどく太った男の隣に座った。体重100kgはゆうにありそうだ。髪の毛は、まばらな感じで脱色したボサボサの長髪。手がムクムクしていて、だいたい不…

空と人 の巻

『エコノミークラス症候群』という、いかにも現代的な名称の病気が原因で、サッカー日本代表、高原選手のW杯出場が危ぶまれているという。飛行中、脱水症状や血行の不順によって血栓が生じる病気とのことだが、他人ごとではないな、と思う。エコノミークラス…

アスベスト館が競売に!? の巻

イスラエルが大変なことになっている。自爆テロ、イスラエル軍による攻撃が頻発するので、報道を聞く側も麻痺しているところがあるが、通勤客を乗せた路線バスが爆破されるなど、それ自体大惨事だ。あるいは、生誕教会が攻撃されて怪我人を出すなど、言語道…

祈り の巻

情報誌のニュース欄担当者という仕事柄、夕方以降の主なニュース番組は大抵見ているが、さすがに毎日となると「世の中の動き」、というかその映像に、心底うんざりしてしまうことがある。いや、ほとんどつねにうんざりしている。慢性的な倦怠。一種の現代病…

フットサルと超古代史 の巻

すっかり間が空いてしまった。週末、なにやってたんだっけ。ちょっと思い出してみよう。 金曜日:朝、駒沢体育館にフットサル全日本選手権の予選リーグを観にいく。知り合い100人くらい(ってのは大げさか)に会う。職場の人間2人もいっしょ。ひとりは責任者…

鬱! の巻

最近、どうもイカン。ダメである。いや、根本的にダメなわけではないはずだが、社会人としての機能が鈍っているのは確かだ。純粋に、社会生活が苦痛である(ま、今にはじまったことじゃないが)。平気で10時間くらい寝る人間が、不眠状態である。なんでもな…

飯田橋・トゥルニエ・フットサル の巻

昼からフットサル『スーパーリーグ』の最終節を観に有明コロシアムへ出かけた。飯田橋で地下鉄に乗り換えるときに、ちょっと寄り道してホテル・エドモンドの一階のパン屋へ“パン・オ・リュバン”を買いに行く。以前、飯田橋在住のフランス人の知人に教えても…

書評

『ゴヂラ』 著者:高橋源一郎 出版:新潮社 ISBN:4104508012 “ゴヂラ”はあなたの予想どおり空っぽです 『ゴヂラ』は、壮大な(ってほど長くないけど)「思いつき」の堆積である。もちろんほとんど「詩」のような思いつきのおもしろさは、高橋源一郎ならでは…

マリーシアのおもしろさ の巻

会社の女子2名に挟まれて「覇気がない」「ほっぺたがたるんできた」「太ったでしょ?」「最近、おじちゃんって感じだよね」「油っけが少ない」と、さんざん責められた。ああそうだよ覇気がねえよ俺には。はぁ。 無力感はある日突然、どこからかやってくる、…

FBIテロ捜査官の非業の死 の巻

『田中宇の国際ニュース』の最新号は“テロをわざと防がなかった大統領”。なかなかショッキングなことが書かれている。趣旨は、ビンラディン一族が、こともあろうにブッシュ一族と関係の深いカーライル(軍事産業への投資を主とする金融)のファンドへ投資し…

胃潰瘍に効くクスリの巻

どうやら胃潰瘍が軽〜い感じで再発した模様。ちょうど1年ぶりであります。昨日の夕方、痛みが酷くなってきて、薬局に駆け込み「胃潰瘍の薬を」とひとこと。すぐさま成分を調べると、あったあった『ファモチジン(H2ブロッカー)』。こいつが欲しかったのだ…

異常気象

■2002/1/22(火)晴れ■ ほんとの異常気象なのかもしれない。雲のようすが変だ。秋の空といった風情である。……などと思っていたら、「クジラ14頭打ち上げられる 鹿児島の海岸」とのニュース! これは怪しい。体調10メートルくらいで、おそらくマッコウクジラ…

土砂降り

■2002/1/21(月)大雨&雷のち曇り■ ひどい雨だ。土砂降りである。庭(もちろん大家さんちの)が見る見る水浸しになっていく。どうなっているんだろう? 30年以上の間、東京で起居してきたが、1月にあれほどの大雨と雷に見舞われたことなんかあったっけ? こ…

これもいわゆるひとつのIT化

■2002/1/20(日)曇り、小雨■ 自ら予想したとおり、この項はとうてい「日記」にはなりえていない。「週末の覚書」とでもしといたほうがよさそうだ。 先週は、LAN用のサーバーを立ち上げるのに熱中していた。暇はないはずなんだけど、やってることは暇つぶしに…

禅林寺まで

■2002/1/14(月)晴れ■ 近所の禅林寺まで散歩。ここには、鴎外森林太郎と太宰治の墓がある。高校生の頃、門の前まで来て、寺があまりに立派なのでたじろいでそのまま引き返してしまったことがあった。名所めぐりはもともと億劫に感じるほうだが、この手の“文学…

餃子

■2002/1/13(日)晴れ■ 知人のミュージシャン林(仮名)さんとマネージャー吉田さん(仮名)来訪。得意の(?)餃子をふるまう。バラ肉を包丁で挽くところから作った力作だ。何やってんだろ、わたしは。皮に包みながら、会心の出来を確信した、のが少々まずか…

「貴社のみなさんは、ホント、サッカーがお好きですよね?」

■2002/01/11(金)晴れ■ サッカーがらみの仕事の打ち合わせに、Hくんとともに半蔵門のS社を訪れる。S社の人たちとは、たびたびフットサルをやっている間柄なので、訪問先としては最高だ。趣味の友人の伝で仕事をなんとか仕上げるというのは、それこそ“釣り…

ルーターのIPアドレス

■2002/1/10(木)晴れ■ ずいぶん以前に依頼したADSLモデムがようやく昨日、送られてきた。ふだん、反時代的なことをよしとすることの多いわたしだが、その実、ブロードバンドだとかなんだとか騒いでいるのだから度し難いというべきか。仕事に使う場合、結局の…

中国の短い物語

■2002/1/8(火)晴れ■ 最近、楽しみにしているメールマガジンがある。2、3分で読めるような中国の短い物語を届けてくれるのだが、無料では申し訳ないようなおもしろさである。たとえばこんな感じ。 夜、宮中の一美人が寝ている時、夢うつつのまま何者かにあ…

「いい仕事」

■2002/01/06(日)晴れ■ さっそく更新が滞り始めた。これではいかんな。知人が経営する工務店の宣伝用サイトをつくりはじめた。一応、同業他社のサイトを偵察。ひとつ面白いものを見つけた。(有)浅建のホームページ・リフォーム専科は、業者を頼まなくても自分…

掃除

■2002/01/04(金)晴れ■ 年末にしなかった掃除を開始。購入してから7年ほど、ほとんど毎日使用してきた、ひどく汚いキーボードを、初めてといっていいくらい根本的に掃除した。毎日使う道具、というのを考えてみると、つまらない、と言ってしまってはそれまで…

鰤(ブリ)のカマ

■2002/1/1(火)晴れ■ 原稿はなんとか間に合った。あくまで、なんとか、というレベルだ。まぁ、いい。いまのところの力はこれ位、ということなのだろう。深夜営業の三鷹郵便局からの帰り道。どこからともなく除夜の鐘が響いてくる。吉祥寺に住んでいた子供の頃…