いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2010-01-01から1年間の記事一覧

終わりであり始まりである死

4日前に、父が死んだ。病室で、わたしにとっての固有の、唯一無二の存在、唯一無二の肉体、精神、魂、そうしたものが、少なくとも目に見える形では活動しなくなるのを眼前に見た。 医師の指先が父の上下の瞼を開き、手にしたライトで眼球を照らし出した。 わ…

「他者」に、会いに行く

昨年末、米国発の某ビジネス系SNSを経由してヘッドハンターからアプローチがあった。 彼の紹介で、某欧州系グローバル企業の面接を受けるハメとなり、その最終面接があと数日に近づいている。決まれば、3週間の欧州数カ所での研修の後、日本法人での着任、と…

神とは。精神とは。

神とはなんだろう。 神は本当に「存在する」のか。 神は本当に「存在しない」のか。 誰もが抱く、幾分ナイーブな問いだ。こんなことを言い始めると、おせっかいな人々は忠告するだろう。 ーーこの期に及んで、またぞろ「死んだはずの神」を引っ張りだそうと…

不眠が覚醒なき覚醒として、不在が存在に先行する不在として「ある」とはどういうことか

iTunesストアを開くと3位に「小柳ゆき」がランクインされていて、ちょっとビックリ。 近年の日本人女性歌手といえば、すばらしい才能が目白押しだ。思いつくだけでも、絢香、青山テルマ、juju、加藤ミリヤ、木村カエラ、西野カナ、枚挙にいとまがない。個人…

来るべきもの、来るべきとき、あるいは「待つ」こと

「運命は、」などと書き始めることの気恥ずかしさはとりあえず置いておくことにして。 運命は、ふいに回り始める。 この事実、いや、「経験的に知った、現実に対するある種の印象」ばかりは、どうにも打ち消しようがない。 笑うくらい打つ手がない、とすら言…