いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

フットサルと超古代史 の巻


すっかり間が空いてしまった。週末、なにやってたんだっけ。ちょっと思い出してみよう。



金曜日:朝、駒沢体育館にフットサル全日本選手権の予選リーグを観にいく。知り合い100人くらい(ってのは大げさか)に会う。職場の人間2人もいっしょ。ひとりは責任者だ。どういう職場なんだと言われてしまいそうだが。フットサル熱は、まだまだこれから盛り上がるということか。笑ってしまうが、どうもそうらしい。ラモスさんのいる『かりゆしFC』が、'99年、2000年の覇者、ファイルフォックスに挑戦! かりゆしには、以前ファイルにいたスーパーブラジル人プレイヤー、ヒカルド比嘉選手がいる。実はこの日の目当ては、彼のプレー。それだけだった、と言ったら言い過ぎか。ゲームのほうは、ファイルの磐石さが目立つ。足を怪我していたラモス氏もピッチに入って、かりゆしはなかなか健闘しているが、やはりゲーム自体が遅い、という印象が強い。っていうか、ヒカルドがベッキ(最後尾のポジション)にいて、ぜんぜん攻撃に加われないのはどうしたわけだろう。確かに、ヒカルドとラモスのほかは、フットサル自体あまりやったことなさそうなサッカー選手たちである。しかし、ヒカルドに後やらせてたら、点取れないでしょう、やっぱり。見ているほうとしても不完全燃焼だった。結局2-3でかりゆしは惜敗。道を挟んで反対側の駒沢競技場で、BFC/Paragosto(東北地区代表)対広島F・DO(中国地区代表)を観戦。BFCは、山形の強豪、小白川FCと群馬のブラジルフットサルセンター関係者が合体したチーム。ダニエル大城、ジョナス、浅利、高嶋(元プレデター)など、フットサルファンにはおなじみの顔ぶれ。対する広島はノーマークだったが、8番の日系ブラジル人、マサオのプレーがすごい。キレキレだ。案の定、立ち上がりに逆襲から取った3点が効いて、広島が勝った。試合終了とともに、3人揃ってそそくさと会社へ。



土曜日:昼間、神宮にてフットサルの試合。1勝1分け。F氏42歳も参加。みんながんばった。夕方、駒沢にてフットサル日本選手権の準決勝を観戦。ファイルフォックス強し。特別なことはやっていない。基本をきちんとやっているだけで勝ってしまう。その徹底振りがすごいのだ。夜、胃の具合悪し。吉祥寺の『台湾珍味 南陽』にて夕食。卵を油通しする特製チャーハン、カレー味の野菜と砂肝の炒め物"シルクロード炒め"などを食す。おじさんの超古代史話を肴に、招興酒を燗で飲む。おじさんの話は怪しくもおもしろい。どこで仕入れてきたネタなのかはわからないが、「古墳時代以前にも日本には長い歴史がある。万葉仮名以前にも文字があったんです。三度に渡って新羅に書物をすべて焼かれてわからなくなっているだけなんですよ!」と、真顔で訴える様はなかなか迫力がある。オカルト古代史のようなものに興味を覚えたので調べてみると長谷川 亮一という人のサイト『望夢楼』に、日本における偽史の歴史に関する簡潔な論文研究がある。あるいは、『「岩石祭祀学」提唱者のページ』、これはすごい。古代の岩石信仰を学術的に研究するというマジメなサイトで、その内容も後日ゆっくり味わいたいところだが、"「超古代史」の功罪-主に批判を中心に-"というそのものズバリのコーナーの情報量はすごい。日本の古代文字として鎌倉時代から真贋が取りざたされてきた超古代文字"神代文字"の話題などが、詳しく解説されている。さわりしか読んでいないが、これまた後日の楽しみにしよう。



日曜日:昼過ぎに起きて掃除。かぜが直ったと思って行った出張がたたって同居人がダウン。夜半、遅々として進まない原稿とにらめっこして過ごす。朝方、このまえ読みかけていた『漂流教室』を読みはじめて11巻まで読破しちまった。あほらし。いや、感動した! 梅図かずお、えらいよ。永井豪バイオレンスジャックもそうだが、男性作家のテンションがもっとも高まるのは、サバイバル物のような気がする。女性作家はもちろん「運命愛」物でしょう! 『風と木の詩』とか。ってほどマンガのこと知らないんだけどね。



高橋源一郎氏の『官能小説家』を買った。おもしろい。おもしろいとかすごいとか、そういう形容詞しか今日は思い浮かばないが。いや、いつもそうだが。関連して(ってこともないか)太宰治の『春の盗賊』を斜め読みする。もっとも好きな太宰作品かもしれない。例によって笑わせて落とすのだが、落としどころが意外に深く、この落差が相当に熾烈なのだ。このことはまた今度。