いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

アンナ・ポリトコフスカヤの死

10月の初旬、これまでプーチン政権の"圧政"を痛烈に批判し、モスクワ劇場占拠事件では仲介役を務め、ベスラン学校占拠事件では毒を盛られて瀕死となるなどで注目されてきたロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤがなにものかに暗殺された。アンナ・ポリトコフスカヤについてはアンナ・ポリトコフスカヤ情報 http://chechennews.org/anna/index.htm のほか、政治的背景やロシア国内での評価などについてはwikipediaにも詳しい解説が書かれている。これまでの、幾度か命を狙われながら臆せず命懸けの報道を続ける姿勢、そしてそれを「プロのジャーナリストとして当然のこと」と断じる倫理観と誠実さには頭が下がる。
こうした「直球な熱意」を政治利用しようとする輩は必ずいるし、また彼女自身も、「目的」のためなら自身の政治的偏向や、自分の存在が政治利用されてしまうことも厭わなかったのではないだろうか。それをひどく危なっかしいことだと思ってしまう自分のような人間は、やはりどこかがヘタレなのだろう。
これからロシアはどこへ向かうのか・・・。

ご冥福をお祈りします。