いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2004-07-05から1日間の記事一覧

- テルアビブ、1998年 (3)

陽介は一時五分過ぎを指している空港の時計を見ながら、自宅の腕時計の時刻を合わせた。紺色のヒュンダイに乗せられた陽介は、「紙に書かれていた他の二つの名前の持ち主は?」とタミラに訊ねた。 「二人とも昨夜テルアビブに着いています。あなたが空港に着…