いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2004-07-03から1日間の記事一覧

- テルアビブ、1998年 (5)

ホテルに着いたのは、十時前だった。ロビーを歩きながら、陽介の脚は、ゴラン高原産の軽やかな白ワインの酔いが回ってもつれ、躓いた。永館も美由も、それが面白くてたまらない冗談のように笑い始めた。 一人だけ残っていたフロント係の若い、髪を短く刈った…