いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2004-07-02から1日間の記事一覧

- テルアビブ、1998年 (6)

翌朝五時を回るころ、陽介はホテル・ルネサンスのロビーで籐椅子から立ち上がって出発しかかったときに、エレベーターから顔の前で手を合わせながら歩いてくる美由の姿を見た。 「ごめんなさーい。やっぱり無理って思ったんだけど、来ちゃった……すごく待ちま…