いつともなくどこへともなく

2001年から続けている、生と死と言葉とのかかわりについて考えたことの備忘録です。

2004-06-30から1日間の記事一覧

- テルアビブ、1998年 (8)

「陽介、電話だよ」 美薗に起こされた陽介は、立って受話器をとりながら北側の窓を一瞥して、裏の自動車整備工場に差す光の様子から、すでに正午を過ぎていることを感じた。 電話は警察からだった。警察官は、村島と名乗った。 「吉村美由さんと最後に会われ…